このような自覚症状がありませんか?
■ 最近、すぐ眼が疲れる。 近くが見づらい感じがする。
■ 長い時間、本を読むのが嫌になる。
■ 新聞を、いつの間にか遠くに離して読んでいる。
■ 今まで使用していたメガネだと、疲れる
■ 近くを見るとき、メガネをはずしたくなる
45歳以上の方で思い当たることがある人は、老視(老眼)が考えられます。『老視(老眼)です。』 の一言にほとんどの人がショックをうけたり、否定されたりします。老視(老眼)というのは、一般的に眼の良い人(正視眼)で45歳前後から自覚症状がでてきます。
老視(老眼)とは
どなたでも近くのものを見る時は、眼の中にある水晶体というレンズを厚くして(凸レンズ状態)ピントを合わせてものを見ます。しかし、加齢とともに眼の中にある水晶体の弾力性が失われて硬くなってしまい、充分な調節(ピント合わせ)ができなくなった状態、すなわち調節力が減少した状態が老視です。近視でも遠視でも乱視でもない眼の良い人が45歳前後になると近くのものにピントが合わせにくくなってきます。またメガネを掛けて眼の屈折異常を適切に補正している人も同じように45歳前後で近くが見にくくなってきます。このように45歳前後より、ほとんどの人達が調節力の減少で近くが見えにくくなります。このことが世間一般的に言われる老眼です。老眼の症状としては、新聞などの字がいきなり見えなくなる訳ではなく、最初の頃は新聞などを読んでいるとすぐ眼が疲れるとか、新聞を少し離して読むとかの自覚症状が出てきます。このような時は、まだ小さい字も読もうと思えば読めます。しかし、かなり無理をして近くのもの(活字など)にピント合わせしている状態です。そしてこのような状態を過ぎると今度は、本当に小さい字が読めなくなるといった近見障害が起こります。こうなると老眼鏡は、必ず必要となります。
老視(老眼)の進行
老視の平均的な進行は、60歳位までは比較的早く進行し、おおよそ2年から3年でレンズの度数が変わります。60歳を過ぎると度の進み方も遅くなり、75歳位でほとんど進まなくなります。
使用用途に合わせた老視(老眼)のメガネレンズ
老視になるとほとんどの人が、一般的に老眼鏡と呼ばれるメガネが必要になります。
老眼鏡のレンズには、新聞の字など手元だけが見える近用単焦点レンズ、遠くも近くも見える遠近両用2重焦点レンズ・遠近両用累進多焦点レンズ、近くから4~5メートル先(室内程度)まで見える中近両用累進多焦点レンズ、机上のパソコンモニターと手元の資料が見える近近両用累進多焦点レンズなどいろいろあります。
これらのレンズは老眼鏡を使用される人の視生活すなわち、いつ、どこで、どんな時、どういうふうに老眼鏡を使用されるかによってお勧めするレンズが異なります。例えば、新聞(手元)だけが見えればいいという人は、近用単焦点レンズで充分です。しかし、会社の会議や講習会・商談等などで手元の活字も見る、少し離れた人の顔も見るといった必要性のある人は、近用単焦点レンズだと近くしか見えませんから、いちいちメガネを掛けはずしする必要があります。1つのメガネで遠くも近くも見たい場合は、遠近両用レンズや中近両用レンズをおすすめします。また事務職でほとんどがパソコンと手元の書類しか見ない人には、近近両用レンズをおすすめします。
大事なのは、使用用途に合わせてレンズを選ぶということです。